むくみにリンパ流しは効く?原因別セルフケア・危険サイン・受診目安

むくみにリンパ流しは効く?原因別セルフケア・危険サイン・受診目安

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「むくんだらリンパを流せばいい」と考えがちですが、むくみの原因はリンパだけではありません。長時間同じ姿勢でいたことによる一時的なむくみもあれば、静脈の問題、薬の影響、心臓・腎臓などの病気、血栓が関係することもあります。

この記事では、セルフケアで様子を見やすいむくみと、マッサージより受診を優先したいむくみを分けて解説します。

最も大切なポイント
片脚・片腕だけが急に腫れた、強い痛み・赤み・熱感がある、息苦しさや胸痛を伴う場合は、自己流で「流す」より先に医療機関へ相談してください。
目次

むくみはなぜ起こる?リンパだけが原因ではない

むくみは、皮膚の下などに水分が過剰にたまった状態です。体の水分は血管・組織・リンパ管の間を行き来しており、そのバランスが崩れると腫れや重だるさとして感じることがあります。

英国の国民保健サービス(NHS)は、むくみ(浮腫)の症状として、足首・足・脚の腫れ、皮膚の張りやつや、皮膚の色の変化、押すと跡が残ることなどを挙げています。片脚だけに出ることも両脚に出ることもあり、原因によって対処が変わるため、まず「どこが・いつから・どのように」むくんでいるかを把握することが出発点になります。

長時間の座り仕事・立ち仕事

同じ姿勢が続くと、重力の影響で脚に水分がたまりやすくなります。夕方に両脚が重い、靴下の跡がつくといった軽いむくみでは、このタイプが多くみられます。

NHSも、むくみのよくある原因の一つとして、長時間同じ姿勢で座ったり立ったりしていることを挙げています。このタイプは姿勢を変える・歩くといった対策で軽くなりやすいのが特徴で、休んでも引かない、片脚だけが目立つといった場合は別の原因を考えます。

塩分・アルコール・月経前など

塩分の多い食事や飲酒の翌日に一時的にむくむことがあります。また、月経前など体内の水分バランスが変化する時期にむくみを感じる人もいます。

NHSは、むくみと関係しやすいものとして、塩分の多い食事、体重の増加、妊娠を挙げています。塩分や体重のように生活の中で見直せるものもあれば、妊娠のように時期によるものもあります。妊娠中のむくみが気になる場合は、自己判断でマッサージや水分制限をせず、妊婦健診で相談してください。

薬の影響

一部の降圧薬など、薬によってむくみが起こることがあります。新しい薬を始めてからむくみが目立つようになった場合は、自己判断で中止せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。

NHSがむくみの原因になりうる薬として挙げているのは、一部の血圧の薬のほか、経口避妊薬、ホルモン療法、抗うつ薬、ステロイドなどです。相談するときは、飲み始めた時期とむくみが出た時期、市販薬やサプリメントも含めた服用中のものを伝えると、原因を確かめやすくなります。がんの治療中の人では、国立がん研究センターが、一部のタキサン系抗がん薬でむくみが続くとリンパ浮腫になることがあるとしているため、治療チームに早めに伝えてください。

静脈・心臓・腎臓・肝臓などの病気

むくみは循環器、腎臓、肝臓などの病気でも起こります。繰り返す、徐々に悪化する、息切れや体重増加を伴うなどの場合は、セルフケアだけで済ませないことが大切です。

NHSは、腎臓・肝臓・心臓の問題のほか、静脈瘤、甲状腺の病気、血栓、感染症、けが、虫刺されなどもむくみの原因になるとしています。心臓・腎臓・脚の静脈の病気と診断されている人は、両脚のむくみがあれば医師に相談するよう案内されています。

リンパ浮腫

リンパ節の切除や放射線治療などによってリンパ液の流れが障害されると、リンパ浮腫が起こることがあります。これは美容目的の「リンパ流し」で対応するものではなく、医療者による評価が必要です。

国立がん研究センターのがん情報サービスは、リンパ浮腫を、血管から漏れた体液がリンパ管で回収されずに皮膚の下にたまり、むくんだ状態と説明しています。同センターによると、リンパ浮腫は乳がん、子宮・卵巣がん、前立腺がんなどの手術でリンパ節を切除(郭清)した場合のほか、放射線治療、一部の抗がん薬、がんの進行によっても起こることがあります。センチネルリンパ節生検だけを受けた場合でも、まれに起こることがあります。治療直後だけでなく、数年たってから起こることもあるとされています。

セルフケアで様子を見やすいむくみ

以下のように原因が比較的わかりやすく、軽く、休むと改善するむくみは、日常的なセルフケアを試しやすいケースです。

  • 長時間座った後に両脚が少し重い
  • 立ち仕事の後に靴下の跡がつく
  • 塩分の多い食事の翌朝に顔が少しむくむ
  • 月経前など一定の時期に軽いむくみが出る
  • 歩いたり休んだりすると軽くなる

ただし、「いつものむくみ」と違う、強い、急に出たという場合は受診を優先してください。

NHSは、両脚のむくみでも、自宅での対策を数日続けても改善しない、悪化している、心臓・腎臓・脚の静脈の病気と診断されている、という場合は医師に相談するよう案内しています。セルフケアは「数日試して変化を見る」までを一区切りにすると、受診のタイミングを逃しにくくなります。また、糖尿病がある人の足・足首・脚のむくみは、NHSでは早めに相談すべきものとされています。上の一覧に当てはまっても、持病がある人は自己判断で様子を見すぎないようにしてください。

軽い脚のむくみでまず試したい4つの対策

NHSが自宅でできる対策として挙げているのは、脚を椅子やクッションに乗せて高くする、歩くなどの軽い運動をする、長時間立ちっぱなし・座りっぱなしを避ける、きつい服や靴下・靴を避ける、といったことです。以下の4つはその中でも取り入れやすい基本です。

1. 歩く・足首を動かす

ふくらはぎの筋肉を動かすことは、脚にたまった血液や体液を戻す助けになります。デスクワークでは、短時間でも立つ、歩く、足首を上下に動かすなどを取り入れましょう。

NHSも、歩くなどの軽い運動は血流を助けるとしています。まとまった運動の時間をとるより、仕事や家事の合間にこまめに歩く方が続けやすい人も多いでしょう。痛みがある脚を無理に動かす必要はなく、片脚だけの痛みや腫れがある場合は、運動より先に受診を考えてください。

2. 同じ姿勢を長く続けない

「むくんでから強く揉む」より、むくみやすい姿勢を長時間続けないほうが基本的な対策になります。仕事中に数分でも姿勢を変える時間をつくることが大切です。

NHSは、血栓(深部静脈血栓症)の予防としても、長時間じっと座り続けるのを避け、1時間に一度程度は立ち上がって体を動かすよう勧めています。4時間以上の移動では、ゆったりした服を着る、水分を十分にとる、飲酒を避ける、可能なら歩き回ることが案内されています。日頃から体を動かす、適正な体重を保つ、水分をとる、喫煙しないことも予防として挙げられています。

3. 休むときに脚を少し高くする

軽いむくみでは、横になって脚を少し高くすると楽になることがあります。無理に高く上げる必要はありません。

NHSも、できるときに脚やむくんだ部分を椅子やクッションに乗せて高くすることを勧めています。座っているときに足台やクッションを使うだけでも構いません。ただし、高くしても夜まで引かない、朝になっても残るむくみは、姿勢以外の原因も考えて相談してください。なお、がん治療後のリンパ浮腫については、国立がん研究センターが休むときに腕や脚を10〜15cm程度高くするよう案内しています。軽いリンパ浮腫では、高く上げるとむくみが戻ることもあるとされていますが、自己判断せず治療を受けた病院に相談することが前提です。

4. 塩分の摂りすぎを見直す

濃い味付けや加工食品が続いている場合は、食生活全体を見直しましょう。むくみを理由に水分を極端に減らすのは避けてください。心臓・腎臓などの病気で水分制限を受けている場合は医師の指示を優先します。

農林水産省は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の食塩相当量の目標量として、成人男性で1日7.5g未満、成人女性で6.5g未満を紹介しています。令和5年の国民健康・栄養調査の平均は9.8gで、目標より多いのが現状です。高血圧で治療している人には、1日6.0g未満にすることが勧められています。少しずつ薄味に慣れる、副菜をたっぷりとる、果物や牛乳・乳製品を毎日とる(カリウムがナトリウムの排出を助ける)といった工夫が挙げられています。腎臓の病気などでカリウムを制限されている人は、医師の指示に従ってください。

リンパ流し・マッサージはどこまで役立つ?

健康な人が心地よい範囲でやさしく触れることは、リラクゼーションとして取り入れられます。また、一時的な軽いむくみ感が楽になったと感じる人もいます。

ただし、マッサージだけで「むくみの原因を治す」「老廃物を排出する」「体質を変える」と考えるのは適切ではありません。

NHSが自宅でのむくみ対策として挙げているのは、脚を高くする、歩く、同じ姿勢を避ける、締め付けを避けるといった方法で、マッサージは含まれていません。また、がん治療後のリンパ浮腫については、国立がん研究センターが、自分で行うマッサージや一般のマッサージには予防・治療の効果がないとしています。マッサージは「気持ちよさ」のためのものと考え、むくみの対策は別に行うのが現実的です。

強く押す必要はない

痛みが出るほど強く押したり、皮膚が赤くなるまでこすったりする必要はありません。強い刺激は皮膚や皮下組織を傷つけることがあります。

NHSは、むくみがあるときは足を洗って乾かし、保湿して感染を防ぐよう勧めています。国立がん研究センターも、リンパ浮腫がある場合は皮膚の傷から細菌が入る蜂窩織炎(ほうかしきえん)が悪化のきっかけになるとして、皮膚を傷つけないよう注意を促しています。

水を大量に飲めば流れるわけではない

マッサージ後に大量の水を飲めば老廃物が排出される、という単純な仕組みではありません。喉が渇いている場合は通常どおり水分をとれば十分です。

一方で、水分が足りない状態も望ましくありません。NHSは脱水を血栓(深部静脈血栓症)のリスクの一つに挙げ、長時間の移動では水を十分に飲むよう勧めています。「むくむから水を控える」「流すためにたくさん飲む」のどちらにも偏らず、普段どおりの水分補給を続けることが基本です。

「毎日やるほど効く」わけではない

毎日行うことが必須ではありません。むくみが繰り返す場合は、マッサージの回数を増やすより、原因を確認するほうが重要です。

NHSは、自宅での対策を数日続けても改善しない、悪化しているむくみは医師に相談するよう案内しています。マッサージで一時的に楽になっても、翌日また同じようにむくむことが続くなら、回数や強さを増やす前に、姿勢・塩分・薬・病気のどれが関係しているかを確かめましょう。

受診を優先したいサインがなく、心地よさを目的にサロンでマッサージを受けたい場合は、EPARKリラク&エステのように近くのリラクゼーションサロンを検索して空席確認からネット予約できるサービスを使う方法もあります。予約には無料の会員登録が必要で、事前決済の予約をキャンセルすると施術料金の全額がキャンセル手数料になる(2026-11時点)ため、予定が確定してから予約してください。

顔のむくみには何をすればいい?

朝の顔のむくみは、睡眠姿勢、塩分やアルコール、体調など複数の要因で起こります。まずは時間の経過、洗顔、軽い活動などで改善するか見てみましょう。

やさしく触れる程度のセルフケアを行う場合も、強くこすらないようにしてください。リンパ流しで脂肪が落ちたり、骨格が変わって小顔になったりするわけではありません。

日常の顔のむくみが気になる場合は、前日の食事の塩分を振り返るのが現実的です。農林水産省が紹介する食塩相当量の目標量は成人男性で1日7.5g未満、女性で6.5g未満です。一方、NHSは顔やお腹など脚以外の部位の腫れを、早めの相談が必要なサインの一つに挙げています。顔の腫れが急に出た、息苦しさを伴うといった場合はセルフケアで様子を見ず、すぐに医療機関へ相談してください。

「むくみ解消グッズ」は必要?

グッズは、なくてもむくみ対策はできます。NHSが挙げる自宅での対策(脚を高くする、歩く、同じ姿勢を避ける、きつい服や靴を避ける)は、どれも道具を必要としません。NHSは靴について、幅が広く、かかとが低く、底のやわらかい履きやすいものを勧めています。グッズを買う前に、毎日の靴や靴下が締め付けていないかを見直す方が先です。グッズを使う場合は、心地よさや習慣づくりの補助と考え、皮膚を傷つけないこと、原因がわからない腫れには使わないことを守ってください。

かっさ・ローラー

使うなら、皮膚を傷つけないよう摩擦と圧に注意してください。「強くこするほど流れる」ものではありません。赤みや痛みが出る使い方は避けましょう。

がんの治療でリンパ節を切除した人やリンパ浮腫がある人は、国立がん研究センターが皮膚を清潔に保ち、こまめに保湿し、傷を作らないよう案内しています。こすったり押したりする道具は、治療を受けた病院に確認してから使うかどうかを決めてください。リンパ浮腫がない人でも、使った後に赤みやひりつきが残る場合は、圧や回数が強すぎるサインと考えて使い方を見直しましょう。

電動マッサージ器

気持ちよさを目的に使う場合は、製品の使用方法を守ってください。原因不明の腫れや血栓が疑われる状況では使用を避け、受診を優先します。

国立がん研究センターは、市販のマッサージ機ではリンパ浮腫の治療はできないとしています。同センターは、リンパ浮腫の治療法の一つとして間欠的空気圧迫療法を挙げており、空気圧式のリンパ流促進装置は2024年6月に医療機器として承認されたものです。家庭用のマッサージ器と同じものではない点に注意してください。

着圧ソックス

健康な人の立ち仕事・座り仕事で使われることがありますが、強いむくみ、末梢動脈疾患、心不全などでは向かない場合があります。治療目的で使う弾性着衣は自己流で選ばず、医療者の指示を受けてください。

国立がん研究センターは、リンパ浮腫の圧迫療法では弾性着衣や弾性包帯を医師の指示のもとで適切に選んで使うとしています。がんの手術後のリンパ浮腫の治療に使う弾性ストッキングなどは、療養費として申請すると購入費の一部が戻る場合があるため、購入前に担当医に確認するよう案内されています。

リンパ浮腫が疑われる場合は一般のマッサージをしない

がん治療後などに起こるリンパ浮腫では、一般的なマッサージと、治療として行う用手的リンパドレナージは異なります。

国立がん研究センターは、一般のマッサージはリンパ浮腫の予防・治療には効果がなく、リンパ浮腫がある部位への一般のマッサージで症状が悪化することがあるため避けるよう案内しています。

同センターによると、用手的リンパドレナージは、専門的な教育を受けた医療者(看護師、理学療法士、作業療法士など)が医師の指示のもとで行う医療的なマッサージで、美容目的や一般のマッサージとは目的も手技も異なります。治療としては、弾性着衣などによる圧迫療法、圧迫した状態での運動療法、スキンケアなどが組み合わされます。リンパ浮腫は一度起こると完治は難しいものの、適切な治療で症状を軽くしたり悪化を防いだりできるとされています。

日常生活では、皮膚を清潔に保って保湿し、虫刺され・日焼け・やけど・すり傷などで傷を作らないこと、衣類や靴はゆとりのあるものを選ぶこと、肥満を防ぐこと、適度に体を動かすことが勧められています。同センターは、肥満と蜂窩織炎が発症のきっかけになりやすいとしています。運動は浮腫があっても必ずしも控える必要はありませんが、急な激しい運動や皮膚への接触が多い運動は悪化の恐れがあるため、種類や強度は担当医や看護師に相談するよう案内されています。

リンパ浮腫が疑われる場合は、治療を受けた病院やリンパ浮腫の診療を行う医療機関に相談してください。

今すぐ受診を優先したいむくみのサイン

NHSは、むくみに加えて息切れや呼吸のしにくさ、胸の締め付け感や痛み、血の混じった咳、動悸、ふらつきや気が遠くなる感じなどがある場合は、肺の血栓の可能性があるとして救急要請を求めています。以下のサインは、セルフケアより受診を優先してください。

片脚・片腕だけが急に腫れた

血栓などが関係している可能性があります。強く揉まず、早めに医療機関へ相談してください。

NHSは、深部静脈血栓症の症状として、片脚(まれに両脚)のふくらはぎや太ももの拍動するような痛み、片脚の腫れ、痛む部分の周りの皮膚が赤い・青い・黒ずむ、静脈が腫れるといった変化を挙げています。原因のわからない片脚・片足首の腫れは、早めの相談が必要なものとされています。

NHSが深部静脈血栓症のリスクとして挙げているのは、60歳以上、体重が多いこと、喫煙、過去の深部静脈血栓症、ホルモン補充療法やエストロゲンを含む避妊薬の使用、がん、心不全、静脈瘤、最近の入院や手術、3日以上の寝たきり、4時間を超える移動、妊娠中や出産後6週間以内、脱水などです。当てはまる人に片脚の腫れや痛みが出た場合は、特に揉まずに早めに相談してください。

痛み・赤み・熱感がある

血栓や感染症など、単なる「リンパの滞り」ではない原因も考えられます。

NHSは、むくんだ部分が赤い、触ると熱い、高い熱がある、寒気や震えがある場合を、早めに医師へ相談すべきサインに挙げています。国立がん研究センターも、リンパ浮腫がある部位が赤く腫れた場合は蜂窩織炎の可能性があり、抗菌薬による治療が必要なため、できるだけ早く受診するよう案内しています。38度以上の発熱を伴うこともあります。同センターは、赤み・熱感・痛み・発熱などがあるときは冷やして安静にし、早めに医療機関を受診するよう案内しています。

息苦しさ・胸痛を伴う

脚の急な腫れと息苦しさ・胸痛が同時にある場合は、緊急性のある病気も否定できません。速やかな受診が必要です。

NHSは、深部静脈血栓症の症状があり、息切れや胸の痛みがある場合は、血栓が肺に移動した可能性があり命に関わることがあるとして、救急車を呼ぶか救急外来に行くよう案内しています。その際、自分で運転して病院に向かわないよう注意を促しています。日本では119番への通報や、迷う場合は地域の救急相談窓口の利用を検討してください。

数日休んでも改善しない・悪化している

原因がはっきりしないむくみが続く場合や、日ごとに悪化する場合は医療機関で相談してください。

NHSも、両脚のむくみで自宅での対策を数日続けても改善しない、または悪化している場合は医師に相談するよう案内しています。けがの後に大きく腫れた、腫れがどんどん強くなっている、腫れが強く痛い、急に始まったという場合は、より早い相談が必要とされています。自然に引かないむくみの治療は原因によって異なるため、受診して原因を確かめたうえで、生活の中で見直すべき点があるかも含めて相談しましょう。

体重増加・息切れがある

全身の水分が増えている場合、心臓や腎臓などの問題が背景にあることがあります。

NHSは、心臓や腎臓の病気と診断されている人のむくみは医師に相談するよう案内しており、息切れや呼吸のしにくさを伴う場合は救急要請が必要なサインに挙げています。脚だけでなくお腹など他の部位も腫れてきた場合も、早めに相談すべきサインとされています。すでに心臓や腎臓の治療を受けている人は、主治医から体重やむくみの記録を指示されている場合はそれに従い、いつもと違う変化があったときは早めに連絡してください。

がん治療後に新しいむくみが出た

リンパ節郭清や放射線治療後のむくみは、リンパ浮腫の可能性があります。早めに治療を受けた病院へ相談しましょう。

国立がん研究センターは、リンパ浮腫の初期症状として、皮膚のしわが消える、指で押すと跡が残る、袖口・下着・指輪の跡が残る、腕や脚が重い・だるいといった変化を挙げています。左右の腕や脚の太さを定期的に測り、治療前より1cm以上太い場合は担当医に相談するよう案内されています。手術した側の腕や脚のむくみには、生涯注意が必要とされています。なお、採血や血圧測定がリンパ浮腫の原因になるという科学的根拠はないものの、すでにむくみがある腕での採血は控えるとされています。不安があるときは、採血の前に看護師へ伝えてください。

むくみの原因別|相談先の目安

症状・状況相談先の一例
夕方の軽い両脚のむくみが繰り返す内科、かかりつけ医
片脚だけ急に腫れた・痛い内科・循環器内科・救急など
息切れ・胸痛を伴う救急受診を検討
がん治療後の腕・脚のむくみ治療を受けた病院、リンパ浮腫外来
薬を始めてからむくむ処方した医師・薬剤師

診療科に迷う場合は、まずかかりつけ医や内科に相談して構いません。

がん治療後のむくみで、治療を受けた病院への受診が難しい場合は、国立がん研究センターがリンパ浮腫の診療を行う病院を探すこと、病院探しや不安があるときはがん相談支援センターを利用することを案内しています。受診の際は、むくみが出た時期、片側か両側か、痛み・赤み・熱感・息切れの有無、服用中の薬を伝えると、原因を確かめやすくなります。

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よくある質問

気になる質問をクリックすると回答が開きます。

Q. むくみには毎日リンパ流しをしたほうがいいですか?
A. 毎日行う必要はありません。長時間同じ姿勢を避ける、歩く、足首を動かすといった基本対策を優先してください。むくみが繰り返す場合は原因の確認が大切です。
Q. マッサージ後に水をたくさん飲むと老廃物が出ますか?
A. 大量の水を飲めば老廃物が排出されるという単純な仕組みではありません。通常の水分補給で十分です。持病で水分制限を受けている場合は医師の指示を優先してください。
Q. 片脚だけむくむ場合も揉んで大丈夫ですか?
A. 原因不明の片脚だけの急なむくみは、血栓などの可能性もあるため強く揉まないでください。痛み・赤み・熱感がある場合は特に早めの受診が必要です。
Q. 顔のリンパ流しで小顔になりますか?
A. 一時的なむくみが軽くなることで見た目がすっきりすることはありますが、骨格が変わったり脂肪が直接減ったりするわけではありません。
Q. がん治療後のむくみも自分でマッサージしてよいですか?
A. 自己流の一般的なマッサージは避け、まず治療を受けた病院などに相談してください。リンパ浮腫の治療として行う用手的リンパドレナージは、専門的な評価と指導のもとで行われます。

まとめ

軽いむくみでは、マッサージより先に「歩く・足首を動かす・同じ姿勢を避ける・休む」といった基本的な対策が役立ちます。

一方、片側だけの急な腫れ、強い痛み・赤み・熱感、息苦しさ、胸痛、がん治療後のむくみなどは、自己流で流そうとせず原因を確認することが優先です。

セルフケアを試すときは、脚を高くする、こまめに立ち上がって歩く、きつい服や靴を避ける、塩分を控えめにする、の4点を数日続けて変化を見てください。改善しない、悪化する、いつもと違うと感じたら、マッサージの回数を増やすのではなく、かかりつけ医や内科に相談するのが近道です。

参考情報

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